バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)王者を決めるチャンピオンシップが行われ、初進出の島根(レギュラーシーズン西地区2位)が強豪A東京(東地区3位)に先勝した。

立ち上がりにリードを許した島根だが、安藤誓哉のドライブや3点シュート、ビュフォードのダンクなどで反撃し、第1Qを4点リードで終了。第2Qには金丸晃輔の3点シュートなどでリードを広げ、44-30で折り返した。後半に差を縮められ、第4Qには一時9点差まで追い上げられた島根だが、複数の選手が立て続けに3点シュートを決めるなどして突き放した。

途中出場で攻守に奮闘し、この試合のMVPに選ばれた阿部は、「大事な初戦。死ぬ気で取りにいった」とうなずいた。

地域密着の市民チームとして、以前のプロリーグ、bjリーグに10年より参入した島根。Bリーグ加入時は2部(B2)からのスタートで、昇格後もB1とB2を行き来するような存在だったが、19年にバンダイナムコエンターテインメント社が経営権を取得したことで経営基盤が安定。東京五輪日本代表の安藤や金丸らが加入した今季は快進撃を続け、レギュラーシーズン上位8チームによるプレーオフ初進出を果たした。

この日の会場には今季最多3441人が詰めかけた。この日チーム最多タイ16得点の安藤は「いつもとはまた違うファンの気持ちが、僕たちに伝わってきた」と実感を込めた。2戦先勝方式で、第2戦は15日。勢いのまま、初の日本一へ突き進む。【奥岡幹浩】

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