東京パラリンピック金メダルで、世界王者の国枝慎吾(38=ユニクロ)が、車いすテニス男子シングルス歴代史上初の生涯ゴールデンスラム(4大大会とパラリンピック)達成に残り1勝と迫った。同6位のヨアキム・ジェラール(ベルギー)に6-2、6-1で快勝した。女子で世界2位の上地結衣(28)も決勝に進んだ。

16年に加わったウィンブルドンのシングルス部門だけ、国枝の優勝の歴史に名前がない。決勝に進んだのも19年の1度だけ。一時は、「(パラリンピックより)ウィンブルドンのタイトルがほしい」とまで言うほど、国枝に残された、ただ1つの大きなタイトルだ。

人生最大の目標だった東京パラリンピックを制し、モチベーションがなくなり引退も頭をよぎった。しかし、ウィンブルドンのタイトルだけは、どうしても取っておきたい。大会前には「ここで達成したい」と意気込んだ。決勝では、同3位のフェルナンデス(アルゼンチン)-同2位のヒューエット(英国)の勝者と対戦する。

◆ウィンブルドンテニスは、6月27日から7月10日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドで最大10コートがライブ配信される。