北京オリンピック(五輪)スピードスケート女子1000メートル金メダリスト高木美帆(28=日体大職)が24日、長野・上田市菅平高原で練習を公開した。

ナショナルチーム(NT)を離れ、前NTヘッドコーチのヨハン・デビット氏との活動を6月に表明。練習後、取材に応じた高木は「体制が変わって1人でやることが多くなり、新しいチャレンジをしながらやっている状況。特に大きいケガとかトラブルはなく練習に取り組めている状況」と充実した表情を浮かべた。

二人三脚で取り組む。NT時代はお互いじっくり話し合う時間はそう多くなかったが、「2人でいる時間が圧倒的に長くなった」。恵まれた環境を飛び出しての新たな挑戦。試行錯誤しながらも根底は「純粋に速く滑りたいって部分は変わらない」と向上心で突き進む。「NTと競合し合えるチームがあった方が日本のスケート界を考えた時に盛り上がるのでは。その1歩目はそれなりのエネルギーを使う。そういう世界になったらうれしい」と見据える。

10月の全日本距離別(長野)が新体制での初戦となる。500メートルから3000メートルまで短中長距離種目での出場を予定している。北京五輪で金含む4個のメダルを獲得し、現在掲げるのは「いろいろやってみたいことが出てきた。特別に1つに絞ったりしない」と、自身がワクワクする目標に向かって練習を重ねるという。ヘアドネーション(髪の毛の寄付)で、ロングヘアをばっさり切ってショートヘアにイメージチェンジした女王は、気持ち新たに再出発した。