2大会ぶり2度目の決勝進出を狙った京都成章は東福岡に敗れ、チームを率いて36年目の湯浅泰正監督(58)が退任を発表した。
試合は東福岡のアタックに押され、前半を終え0-33。しかし後半10分、左中間ラックから中央へ展開し、共同主将のSO本橋尭也(3年)が抜け出し、最後は途中出場のWTB永瀬由太郎(3年)がトライ。その後同27分、29分にも連続トライを決め、監督のラストゲームで意地を見せた。
指揮官も「後半に出たアタックを1年間やってきた。形に残せたと思う」と目を細めた。
今後は総監督としてチームを支えていくといい、後任には同校OBの関崎大輔氏が就任する予定。指揮官は退任の理由を「僕がいつまでもやるよりも、そばでいて、少し違う形で、今まで以上の全力で、次の指導者を育てていきたい。さらに強いチームを作っていきたいなと思ったので、そういう選択をさせてもらった」と語った。
01年に花園初出場に導き、今大会で9年連続出場の強豪校に導いた。49歳の時には咽頭がんのステージ4で死の淵もさまよった指揮官。「もう1度チャンスもらえて。一回は死にかけた人間がこんなところまで何度も、もうちょっとのところまで子供たちが連れてきてくれて。幸せでした」と涙ながらに監督生活を振り返った。
「いつまでも10年も20年も先、強い成章であってほしい。監督を続けたくないと言えばうそになる。それ以上に、10年後も20年後も感動を与えられるような、チャレンジできるいような成章を作る1人でありたい」。
育て上げた京都成章を次世代に託す。【波部俊之介】


