男子準決勝で、北見協会が7-1でコンサドーレを下し、5日の決勝に初めて駒を進めた。

3日までの1次リーグ戦を1位通過も、この日午前のプレーオフは最終10エンドでSC軽井沢クラブに追いつかれ、延長戦9-11で逆転負け。その後の準決勝は終始優位に試合を進め、8エンドで相手が負けを認めるコンシードに追い込んだ。

勝利の瞬間、スキップ平田洸介(30)の表情がようやく緩んだ。プレーオフの延長10エンドで、最後の1投をミス。相手に2点のスチールを許し、逆転負けの責任を背負い込んだ。「ごはんも食べられなくなるんじゃないかというぐらい落ち込んだ」。準決勝までの約3時間のインターバルで気持ちを切り替え、決勝切符をつかんだ。

18年平昌五輪でSC軽井沢のリザーブだった平田が翌年、故郷の北見に戻り、今回北見協会として出場するチーム、キットカーリングクラブを立ち上げた。昨年4位、今年は決勝。今大会1勝1敗の古巣にもう1度勝利すれば、世界選手権切符を手中におさめ、地元カーリングホールの改装10年目に花を添えられる。平田は「負ければ自分のせいという競技人生で最大の緊張を乗り越えたので、もう大丈夫。北見のカーリングの歴史を変えたい」と力を込めた。