7月の世界選手権(福岡)で2連覇が懸かる乾友紀子(32=井村ク)が「水のゆくえ」をテーマに、自国開催の舞台で演技する。
今月2~3日にW杯スーパーファイナルを制し、スペインから帰国後は手直しに着手。この日、新たな構成で初めて曲を通したといい「音楽に間に合うか心配だったけれど、間に合って良かったです」と笑った。
今季から新ルールが採用され、得点も100点満点ではなくなった。各国の選手が演目に組み込む技の難易率(DD)を大会ごとに上げてくる中、世界のトップを走っている。
世界選手権で頂点に立つため、乾を担当する井村雅代コーチは「世界一の難易度。予選が終わって世界中の(選手の)難易度が出た時に驚かないように、先に走る。それを完遂して、その中でもアーティスティック(芸術的)。すごいものを練習で求めて、本番でぶつけたい」と見通した。
今季のTRのテーマは「水のゆくえ」。水泳が楽しい気持ちや、水泳を通して歩んできた人生を込める。
「ハイブリッド」と呼ばれる無呼吸での脚技に重きが置かれる新ルールとなり、乾は「1曲を通してのイメージを持ちながらも、勝負のために冷静な自分も必要」と自己分析している。
1年前のTRで使用した「鳳凰伝説」に続き、曲は雅楽師の東儀秀樹さん(63)が手がけている。
「東儀さんの音色を表現できるのは、日本人ならでは。他の国の選手ではなくて、日本人が泳ぐことで、すごく似合う。表現できるのが強みだと思います。音楽だけ聴いていても感動しますし、大好きな曲です」
大舞台は約1カ月後に迫る。
「すごく楽しみにしてきた大会。本当にワクワクしている気持ちもあるんですけれど、同時に緊張もある。緊張した中で、しっかりと力を発揮できるような練習をしていきたいです」
準備から最善を尽くし、唯一無二の作品を届ける。【松本航】


