バスケットボールBリーグ・元ベルテックス静岡選手で、7月1日にBリーガーとしての道を退いた静岡市(旧清水市)出身の大沢歩氏(32)が来月上旬、地元で「A'z(エーズ) basketball school」を立ち上げる。プレーで当たり前のことが当たり前にできるようになるスクールとし、選手個々のレベルアップを目指す。それ以上に「バスケを通じてあいさつや礼儀を身につけてもらう人間形成の場にしたい」と力を込めた。
現段階で教室は固定せず、静岡市内数カ所の体育館などをベースに活動する。対象は小1から高3の男女。部活やクラブチームに所属したまま参加できるよう、月~金曜日の週1回参加制とし、月謝は学年に関係なく一律5000円(税込み)。スクールのウエア代を含む。6人きょうだいの末っ子として育ち、中3時に父親を亡くして「当時は裕福でなかった」。習い事にお金がかかる概念をなくし「みんなに平等にチャンスを与えたい」と込める思いを話した。
現在、自身の公式SNS(インスタグラムなど)で生徒を募集中だ。日本代表がパリ五輪出場権を獲得してバスケ熱が高まっている今、「この素晴らしい競技をもっと広められたら」と未経験者も歓迎する。今後、無料のクリニックや体験会を各地で開く予定。ゆくゆくは県の東西地区でもスクールを開校したいという。知人のプロ選手らを招き、「間近にプロを感じる機会もつくれたら」と夢を広げた。【倉橋徹也】
◆大沢歩(おおさわ・あゆむ)1991年(平3)4月14日、静岡市生まれ。小3時に入江ミニバス少年団で競技を開始。静岡学園高-専大。15~16年bjリーグ広島、16~19年B2香川、19~21年B3静岡、21~23年同岩手(カテゴリーはいずれも当時)。現在は県社会人リーグ・スカイラークスでPGとしてプレー。フジ物産に所属し、アスリートのセカンドキャリアをサポートするAth-up事業を担当。177センチ、75キロ。右利き。血液型O。家族は妻と1男。