24年パリ五輪(オリンピック)で初採用されるブレイキン(ブレイクダンス)の世界一決定戦が16強リーグから決勝まで行われ、日本勢の五輪出場権獲得は持ち越しとなった。

女子は、ダンサー名AYUMIこと40歳の福島あゆみが決勝に進出。昨年は3位で、初制覇した21年の世界選手権以来2年ぶり2度目の優勝を目指したが、ファイナルでリトアニア選手に1-2で惜敗した。今大会の男女優勝者に最初のパリ切符が与えられることになっていた。

日本から男女2人ずつの第一人者が出場。女子のもう1人、前回覇者のAMIこと湯浅亜実(24)は16強リーグでまさかの敗退となり、大会2連覇を逃した。

男子は昨年準優勝で、全日本選手権は3連覇しているSHIGEKIXこと半井重幸(21)が順当に勝ち上がった。しかし、昨年の世界選手権決勝で敗れたカナダ選手に再び僅差で屈して、準決勝で敗退した。

3位決定戦は中国選手に完勝して銅メダルは獲得したものの、この大会でパリ行きチケットを手にすることはできなかった。

ISSINこと菱川一心(18)は前日の予選2回戦で敗れた。

世界トップクラスの日本勢ながら、今大会でのパリ最速内定は逃したが、AYUMI、SHIGEKIXらは休む間もなく中国へ転戦。同じく日本代表に選ばれている杭州アジア大会で優勝すれば、五輪切符を獲得できる。【木下淳】

◆パリ五輪への道 08年12月31日より前に生まれた選手が対象。出場枠は世界で男女16人ずつ、各国の上限は男女2人。最初の各1枠は、この世界選手権の優勝者に与えられる。次にアジア(杭州アジア大会)や欧州など大陸選手権の覇者が各5人、五輪予選シリーズから各7人、開催国枠や世界ランク等で各3人が選ばれる。五輪予選シリーズに出られるのは同ランク上位者のため、ワールドシリーズなど国際大会のポイント獲得が必要。本大会は24年8月9、10日にパリの観光名所コンコルド広場で。