バスケットボール女子の名門シャンソン化粧品シャンソンVマジックで7選手らが大量退団した事案についてWリーグは25日、調査結果を発表し、「対象チームにけん責処分」を科すと発表した。理由について調査チームは「適切なチームマネジメントがなされていなかった」とした。
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日刊スポーツの取材による一連の騒動の流れは以下の通り。
◆昨年12月4日 皇后杯2次ラウンドで東京医療保健大に敗退。試合直後のミーティングで、選手間の意見対立が決定的に
◆同5、7日 意見対立を受け、川村旭代表が選手らに話をする
◆同中旬ごろ 公式戦で選手のチーム不同行が目立ち始める
◆同下旬 精神的苦痛を受けたと主張する2選手が退団
◆今年1月初旬 李監督が現場から離れ、鵜沢コーチが代行指揮。不同行選手が増え、7~8人で臨む試合が増える
◆同下旬 李監督の契約解除が正式決定。さらに5選手の退団も決まる
◆2月10日 大量欠場に関する報道を受け、Wリーグが近日中にチームが対外的に事情説明すると公表
◆同22日 元日本代表の藤岡、日本代表候補の野口ら7選手と李監督の退団をチーム公式サイトで発表
◆3月6日 上位8チームよるシャンソンのプレーオフ進出が決定
◆同19日 レギュラーシーズン全日程が終了し、7位で確定
◆4月9日 プレーオフ準決勝でトヨタ自動車に敗退
◆同10日 退団した栗林の東京羽田加入が発表
◆同20日 退団選手の1人である元日本代表の藤岡麻菜美が、退団後初めて自身のSNSを更新。シャンソンによる2度の発表内容について「一部事実と異なる部分があり、記載されていない事実関係もある」と投稿した。文末には「退団者一同代表」とも記した。
◆7月6日 Wリーグの調査チームが経過報告。退団選手7人のヒアリングを実施した1次調査を4月に終え、続けて他の関係者を対象とした2次調査を5月に終了したことを明かす。また、6月に予定されていたシャンソンとの最終面談は、シャンソン側から追加資料を提出したい申し出があり、延期になったことも公表。この時点でのステータスは「調査中」。
【6月の中間報告でWリーグが会場で配布したシャンソン化粧品に関する報道についての経過】
◆昨年12月中旬 Wリーグはシャンソンチームにおいて複数名の試合不帯同者を把握
◆1月7日 Wリーグはシャンソンチームへのヒアリング→2月上旬までに対外発表を要請
◆2月9日 日刊スポーツ紙に「大量欠場」の記事掲載
◆同10日 リーグホームページに「ヒアリング中」「2月25日(土)までに情報開示要請」を掲載
◆同22日 シャンソンチームがHC(監督)および7名の選手退団を発表
◆3月1日 臨時理事会にて「シャンソンVマジックより退団した7名の選手につき、自由契約選手として早期公示すること」を決議 ※翌日2日に公示
および紛争解決規定23条1項に基づき、コンプライアンス委員会を構成する弁護士により調査チームを編成し実施
◆同4月11日 日刊スポーツ紙に「高圧的な発言による退団の可能性」の記事掲載
◆同20日 Wリーグはホームページにて1次調査として退団選手7名のヒアリング実施終了の旨、および他の関係者を対象にした2次調査を進める旨を掲載
◆同5月18日 理事会にて「通報窓口の設置」を含む「暴力・暴言・ハラスメント」追放に向けた取組を決議。Wリーグによる2次調査は5月に終了。
◆同6月15日 「通報窓口の設置」含む「暴力・暴言・ハラスメント」追放に向けた取り組みをホームページに掲載。