仙台89ERSが11月30日、2、3日にアウェー(青山学院記念館)で行われるSR渋谷戦に向けてチーム練習を行った。青学大出身のポイントガード(PG)小林遥太(32)にとっては、昨年のクリスマス以来となる母校でのゲーム。小林は「特別な場所なので、少しでも良いプレーを」と静かに闘志を燃やした。チームは現在7勝7敗の勝率5割。バイウイーク(試合のない週)明け最初のカードを連勝し、勝率5割超えを狙う。

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昨季は最長31分52秒、1試合平均24分12秒のプレータイムを得ていた小林だが、昨季、けがで長期離脱していた渡辺翔太(25)の復活や昨季途中加入の青木保憲(28)の台頭などで、今季はここまで平均13分39秒にとどまっている。だが、その中でも「自分のやるべきことはチームを落ち着かせること」と自身の役割を見失っていない。

ここまで平均2・3得点、1・9アシストとスタッツでこそ目立つ活躍はしていないが、要所で、浮足立つチームのかじを取る手腕は見事。11月11日の長崎戦では17分以上の出場で、ターンオーバー(ミスによる攻守の入れ替え)が0本。攻撃でも積極的にアタックし相手の流れを断ち切るなど、攻守でチームの7勝目に貢献した。「今、自分ができることを最大限に」。小林のこの献身的な姿勢は昨季から、何度もチームを救ってきた。

昨季は一時9連敗と苦しい時期も過ごしたが、小林は「チームがうまくいかなくなっても、そんなに焦らなくなりました」。自身は滋賀レイクスターズ(現B2滋賀レイクス)時代に2桁連敗も経験しており、「それに比べたら…」と前向きだ。7勝7敗には「チームとしてすごく成長できている。1人1人が本当に、頼もしいし誇らしいし、一緒にやっていて楽しい」と誇らしげに語り、「このチームでもっともっと新たな景色を見たい。日に日にそういう思いが強くなります」と目を輝かせた。

チームは現在、東地区4位。昨季は地区最下位だっただけに、どこまで行けるのか、可能性は広がるばかりだ。約1年ぶりの母校へ、「頑張っている姿を、良いところを見せられたらいいな」と小林。慣れ親しんだ母校で、チームの新たな1歩を踏み出す。【濱本神威】