【北京=藤塚大輔】2連覇がかかる男子の宇野昌磨(25=トヨタ自動車)は演技時点では今季世界最高となる106・02点を記録し、2位発進した。

4回転フリップを決めると歓声が起きた。「もう本番は力で伏せようと思って。すごい方向に跳んでたと思うんですけど」と、直前の6分間練習で苦戦していた大技をクリアすると、続く4回転から3回転の連続トーループ、後半のトリプルアクセルも成功した。「ステップまでは割と『落ち着いてジャンプを』っていう演技になっていた」と反省はしたが、演技を終えると笑顔で右拳を軽く握り、「ステファン(・ランビエル・コーチ)がガッツポーズしてたので応えました」と説明した。

6日の公式練習では自分でも驚く好調ぶり。ジャンプは高く、切れ味抜群だった。「わからないことを深く考えても仕方ない。守りに入らないこと」と肝に銘じていた。実際、「NHK杯の方がもうちょっと地に足がついていたかな」とこの日の調子は良くはなかったが、前日の好調に固執しなかったからこそ、踏ん張れた。「毎回いい状態で来ることなんてまずないので。こういう試合も中には全然あると思います。その中でよく合わせたな」と納得した。

11月のNHK杯のフリーでは跳んだ4本の4回転ジャンプ全てが回転不足と判定され、自身との感触とのズレに言及していた。ジャッジ批判ではなく、基準などを確認したい意志もあった。今大会前には「僕はもう全然気にしていない」としていた。

この日は全てのジャンプを完璧に決めて大きな加点を得た。演技後に感触を問われると、「僕が言えるのはNHK杯の方が良かったっていう。フリーのジャンプの方が良かったと」と笑顔。あくまでも本人の感覚の話として応じた。

フリーは9日に行われる。「1日ちょうど空きますし、ジャンプの調整としては問題ないんじゃないかな」。最上の演技を追い求める。