試合のない3週間を過ごしたブースターに、快勝を届けた。B1仙台89ERSが京都に85-72で勝利。昨年10月25日以来、129日ぶりにホームコートに帰ってきたラショーン・トーマス(29)は14得点9リバウンドの大暴れ。第4クオーター(Q)には接戦の中、2連続でバスケットカウントを獲得し、勝利を一気に引き寄せた。

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これがラショーン・トーマスだ。リードを維持しながらも、京都の追い上げに差を詰められていた第4Q中盤。嫌な流れをトーマスが断ち切った。67-64で迎えた残り5分19秒、セカンドボールを拾ったトーマスが勢いよく攻め込み、ファウルをもらって2点シュートを決めきった。フリースローも決めてリードを広げると、その18秒後にはまたも力強いドライブからタフショットを決めてワンスローを獲得。2連続の3点プレーで、73-64と一気に突き放した。藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=37)は「苦しい時間帯でラショーンがこじ開けてくれたのは、ゲームを決める大きな要素だったと思う」と評価。トーマスの復帰前、ネイサン・ブース(30)が「彼は僕が思うにトップ5に入るような選手」、ヴォーディミル・ゲルン(29)は「攻防両方で動ける唯一の選手で、僕とネイは違うタイプの選手。本当にこのチームに必要」と語っていた。頼れる男が帰ってきた。

2月7日群馬戦で復帰。しかし、過密日程の中で練習を満足に積めず、2月10日富山戦では藤田HCが「1回も練習してないが本当によく動けている、バスケットになっていることがすごい」と明かしていた。だが、今回のバイウイークでは「かなりトレーニングを積み上げられた」。14得点9リバウンドに加えてアシストも3つとその成果をしっかり見せた。トーマスは「本当にうれしい。自分がいない間、89ERSは自分たちのバスケットをもっともっと突き詰めて『武器がちゃんとあるんだぞ』という状態を作り上げてくれている中で、自分が入ることによってもう1つの武器としてどれだけ貢献できるのか、これからが楽しみです」とワクワクを隠しきれない様子だった。

MVPにも輝いたトーマスは、勝利セレモニーで陽気に踊ってみせた。セレモニーでは左手を冷やしていたが、会見場に現れた今日の主役は「明日は、そんなに大きな問題はないと思っています」と笑顔で語った。

この試合で、1月20日川崎戦で負傷した青木保憲(28)も復帰し、ロスターは12人に。藤田HCは「長いことロスターがそろってない状況でのプレーだった。これだけたくさんの選手がいて、少しずつ1人1人が貢献してくれた。そういった選手たちの9分、10分、もしくはそれ以上の貢献が、非常にチームにとって大きいので今日はうれしかったです」。2月1日に右股関節唇損傷と診断されたことを発表した岡田泰希(24)も先日退院し、懸命にリハビリ中。コートに姿を見せた。「タイキを含めて、選手全員が帰ってきた。全員で今日はバスケットができた」と藤田HC。今季2度目の4連勝へ、第2戦も全員で勝ち切る。【濱本神威】