“生卵ミーティング”の結末は…。
ラグビー日本代表育成プロジェクト「ジャパン・タレント・スコッド・プログラム(JTS)」と高校日本代表の合同練習が8日、都内で行われた。将来の代表選手を目指し、大学生を中心に有望株が集うJTS。実戦形式のメニューではイングランド遠征を控えた高校日本代表を圧倒し、4月に予定されるJTSのオーストラリア遠征に向けて麻田一平コーチングコーディネーターは「昨年にJTSのプログラムがスタートして、今年はより『ワールドクラスを目指す』ところを、はっきりと伝えている。選手たちが、そういうマインドで参加してきてくれている」と印象を語った。
この日、仕掛け人である日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は国外にいるため不在。それでも2月に25年のJTSが50人規模で結成されてから、継続的に指導を行っている。
2月の埼玉・熊谷合宿では、宿舎でのミーティングに生卵を持参。選手は仲間の名前を呼びながら、落とさないようにパスを続けたという。結末は明治大WTB海老沢琥珀(2年=報徳学園)が「エディーさん!」とパスしたところ、まさかの“落卵”。それでもチーム内でボールは「タカラ(宝)」と呼んで大切に扱う意識を高めており、明治大WTB白井瑛人(1年=桐蔭学園)は「思いやりを持って、相手にボールを与える。卵も雑に投げると、落としてしまって割れる。しっかりとボールを扱うイメージです」と明かした。
第2次エディー政権1季目となった24年は、JTSから早稲田大FB矢崎由高(2年=桐蔭学園)が代表に駆け上がり、主力に定着した。この日、練習生として日本代表活動を経験した早稲田大CTB福島秀法(3年=修猷館)は「エディーさんにボールキャリーのところを評価してもらっている。強みとして出していきたいですし(1つのプレーの後に)次の仕事にいくのが自分の課題。そこを、もっと高いレベルにしていきたい」と意気込んだ。
JTSに選抜された選手は1年を通し、体作りや栄養面でのサポートも受ける。結成した2月から体重が1人平均で2キロ増えているといい、背脂しょうゆラーメンが好物という法政大NO8宮下晃毅(3年=報徳学園)も「ラーメンを我慢しています。脂質を控え、肉を中心にタンパク質をとっています。『(自分たちは)世界と違うな』ではなく、違うから、そうなる(戦える)ためにやる。前までは『うわっ、すごいな』と思っていましたが、そこになるために、自分がやらないといけないことをやりたいです」とキッパリ。生卵、ラーメン…。小さな意識付けから、将来を見据えて歩み始める。【松本航】


