男子200メートル自由形で初出場の中大1年、村佐達也(18=イトマン東京)が銅メダルを獲得した。1分44秒54の日本新記録。日本勢の同種目メダルは19年銀の松元克央以来で、今大会の日本競泳陣初の表彰台となった。24年パリ五輪でのメダルは男子400メートル個人メドレー松下知之(東洋大)の銀1個。低迷する競泳ニッポンに新星が誕生した。女子100メートル平泳ぎでは日本最年長34歳の鈴木聡美(ミキハウス)が1分5秒78。惜しくも4位となった。

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宣言通りの“ラスト大まくり”だった。村佐は50メートルを8番手で入り、残り50メートルの5番手から一気に順位を2つ上げた。パリ五輪金メダルで隣のレーンのポポビチ(ルーマニア)を追い、メダル獲得に「よっしゃー!」と叫んだ。初々しく「世界大会の決勝ならではの気合」と自己評価した。

6年前、200メートル自由形で日本勢男女初メダルをかける松元を、テレビで見て憧れた。出発前の壮行会で「無名の村佐達也が急に出てきて、ラストでまくれたらかっこいい」とぶち上げた。18歳は松元の持つ日本記録1分44秒65を超えた。

数年前まで、この景色は想像できなかった。24年3月にリレーでパリ五輪切符をつかみ、そこからパスポートを作った。旅行も含めて初めての海外が同年5月の欧州遠征。愛知・中京大中京高1年まで1500メートルなど長距離の選手だった。高校のリレーをきっかけに200メートルに出場し「メンタル的に200メートルは短く感じる。ギアチェンジは長距離でもやっていたので、生きています」と強みを得た。

地元で過ごした高校時代は、練習帰りに油そば「歌志軒」に通うのが気分転換法。大学生となり、今大会前はスペインの高地合宿で鍛え抜いた。見据えるのは28年ロサンゼルス五輪。自己記録を0秒81縮めた男が、世界に名乗りを上げた。

◆村佐達也(むらさ・たつや) 2007年(平19)3月27日、愛知・刈谷市生まれ。3歳で水に触れ、小学1年生から本格的に打ち込む。愛知・中京大中京高-中大。24年パリ五輪男子800メートルリレー7位入賞。25年日本選手権200メートル自由形優勝。178センチ、60キロ