バレーボール女子日本代表チーム帯同広報がお届けする「女子日本代表広報リポート」の第6回。坂本藍風広報が、ネーションズリーグ(VNL)から世界選手権まで代表チームに密着。舞台裏や秘話を交えながら、選手情報やトピックを不定期連載でお届けします。
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先月末まで行われたVNLで、ベスト4となった女子日本代表。今回は、ポーランド・ウッジで行われたファイナルラウンド(R)を振り返ります。
予選R最終第3週の千葉大会が終わり、時差ボケ対策を含めて早めにポーランド入りした日本チーム。第1週のカナダ大会ぶりとなる13時間の長時間フライトとなりました。
カナダで経験していたことが功を奏したのか、ナイター便だったことが良かったのか、
思っていたほど辛くありませんでした。
7月19日にポーランド到着。早朝に着く飛行機だったため、寝てしまわないようにチーム全員でホテル周辺を散歩しました。野生のリスを見つけて写真を撮ったり、集合写真を撮ったり、モルック大会が行われたりと非日常を味わいました。
翌日から練習開始。コート上でミーティングを行い、準々決勝でぶつかるトルコを意識しながらボール練習を行いました。相手エース、バルガスのプレーをコーチが再現する場面も。しっかりと対策を取り、24日を迎えました。
トルコは、昨夏のパリ五輪で4位の相手です。高い壁に苦しむ時間もあったものの、自らの攻撃に撤し続けた日本。フルセットの末、勝利をつかみました。
負けたら終わりという緊張感のある中、キャプテンらしく攻守でけん引した石川真佑選手は「個人としては攻撃でも守備でも安定したプレーをしたいと思ってはいるけど、うまくいかない時は他の選手がカバーしてくれているので、他の選手がうまくいかない時は自分がカバーしようと思ってプレーしている。明日の試合も、自分たちのやるべきことをやれば勝てない相手ではないと思うので、相手を意識しすぎずにやっていきたい」とプレーに対する思いや、準決勝に向けた意気込みを話してくれました。
試合後は予選Rのリベンジマッチでもある準決勝ブラジル戦に向けた全体ミーティングが行われ、フェルハト・アクバシュ監督から全体的な戦術の共有や、コーチ陣からポジション別の話がありました。その後、選手自らコーチ陣に質問に行く姿も多く見られました。
毎年必ず戦ってきた強敵。因縁の相手に勝つべく、どの試合にも増して気合が入っているように感じました。
そして迎えた26日のブラジル戦。ここで勝てば銀メダル以上が決まる一戦です。
第1セットを先取したものの、その後は流れを持って行かれる展開。2セット連続で失ってしまいました。後がない日本は、4セット目に宮部藍梨選手に代えて荒木彩花選手をスタートから起用します。その荒木選手の躍動もあり、このセットを奪い返します。しかし、日本が最終第5セットは、またもブラジルに流れを持っていかれてしまいます。2時間弱に及んだ激闘は、敗戦という結果で終わりを迎えました。
試合後、流れを変えた荒木選手に話を聞くと「勝てる試合でした。4セット目から出て、もったいないミスが続いてこういう結果になってしまったのかなと思います。いい流れを5セット目につなげられなかった」と悔しさを話してくれました。
劣勢の場面で入る時のプレッシャーは計り知れないと思います。そんな中で、自分の役割を全員が考えてプレーした結果が、佐藤淑乃選手が話していた「経験を積んでチームとして強くなっている」につながっていると改めて実感することができました。
ブラジル戦の激闘から24時間もない状況で行われる3位決定戦。開催国のポーランドと対戦しました。
千葉大会では3-1で勝利した相手ですが、油断ならない強敵です。相手のホームということもあり、日本のサーブ時にはブーイングが鳴り響き、失点するたびに喜ばれ、点を決めても称賛されない状況。そんな中粘り強く戦った日本でしたが、1-3で力尽き、4位という形でVNLは幕を閉じました。
試合が終わり、ホテルに戻るとそのままミーティングが行われました。そこでアクバシュ監督は「まず自分たちに誇りを持とう」と呼びかけました。「VNLが始まる時、我々はチャレンジして行く側であり、考えながらここまで進んできました。結果を見るととても良い終わり方だったと思います。2~4セット目にいい試合が出来るなら、なぜそれが最初からできないのか。それがここからの改善出来る点だと思います。世界選手権に向けて約3週間の準備期間があります。また1つになって東京で練習していきましょう」と総括がありました。
このチームになって初めてのVNL。メダルには惜しくも届かなかったものの、今までの試合で得たものは大きかったと思います。たくさんの応援ありがとうございました。
この悔しさをバネに世界選手権ではメダルを取れるように、選手たちは自分の課題に向き合い日々取り組んでいます。世界選手権も、引き続きたくさんの応援よろしくお願いいたします。
◆坂本藍風(さかもと・あいか)1999年(平11)11月8日、東京都西東京市生まれ。小学生からテニスを始め、高校ではサッカー部のマネジャーを経験。現在は番組制作会社に勤務。現在日本バレーボール協会広報チーム撮影班として女子日本代表チームに帯同し、選手たちの日々の様子を撮影中。


