大学ラグビー界に、新たな風が吹く。

9月13日に開幕する関東大学対抗戦、リーグ戦の開幕前記者会見が1日、都内で開かれた。

各チームの主将、監督らが集った場で、数チームの胸に企業名が掲出された。

日本協会の4月1日の改正で大学生以上のチームに限定し、公式戦ジャージーにスポンサー企業のロゴを出すことが可能となった。

この日、5年ぶりの対抗戦優勝を目指す明治大の胸には「GMO」と記された。9月1日から26年8月31日にかけてGMOインターネットグループとオフィシャルパートナー契約を締結。同社は競技力強化はもちろん、食環境の整備など、多くの領域への支援を掲げている。神鳥裕之監督(50)は「まずは(支援で)学生たちが、よりよい環境でラグビーができるように整えたい。今であればメディカルの備品、治療の器具、安全安心のために担架等々を見直す…。まずはそういうところから着手したい。こういった支援をいただき、恩返しとしてラグビー競技の発展、子どもたちに対する貢献ができるのであれば、こういった取り組みは前向きでいいと思います」と心境を明かした。

大学ラグビーをけん引してきた早稲田大、慶応大も前向きな姿勢を見せる。この日の掲出はなかったが、早大の大田尾竜彦監督(43)は「非常にいいことだと思います。企業名が入ることで、学生の責任感も1つ上がる。サポートいただいている企業様への感謝で、教育的な側面もある。各大学、資金面も重要で非常に助かる流れだと思います」と感謝した。日本ラグビーのルーツ校である慶大の青貫浩之監督(41)も「慎重に議論を重ねていますが、おおむねOBを含めて前向きに受け止めてくださっています」とし、明大や早大を含めた伝統校の現場レベルでは、後ろ向きな声は少なかったという。

関東リーグ戦で昨季過去最高の2位と健闘した東洋大も、ジャージーの胸に「司食品工業」と刻まれた。東京・新宿区の天然調味料専門メーカーで、ラグビー部OBのつながりで掲出が決まった。福永昇三監督(49)は企業へのあいさつを踏まえ「(宣伝というより)『一生懸命やっているから応援したい』という感じが強いと思います。本当にありがたいです」と喜んだ。

日本協会は24年から商業活動に関して見直しを進めており「近年、大学ラグビー部を中心に強化費や諸活動費が増加する中、財源確保の一助とすることを目的」としている。【松本航】