前回王者で世界ランク5位の張本智和(23=トヨタ自動車)が、同10位のアレクシス・ルブラン(フランス)をゲームカウント4-0で下し、準決勝進出を決めた。過去2戦2敗だった難敵をストレートで撃破。先に4強入りを決めた妹・美和(18=木下グループ)と、兄妹そろって準決勝へ駒を進めた。
勝負の分岐点は、いきなり訪れた。第1ゲームは中盤に5連続失点を喫し、ジュースにもつれ込む大接戦。何度もゲームポイントを握られながらも攻め続け、最後はフォアハンドを決めて19-17で取り切った。試合後は「正直、あそこが全て。1ゲーム目が全てという気持ちで取り切れた」と振り返った。
第2ゲームも波乱の展開となった。カウンターのスマッシュを浴び、ミスも重なっていきなり7連続失点。それでも持ち味の守備力から流れを引き寄せ、5連続得点。相手のタイムアウト後も勢いを緩めず、連続得点を9まで伸ばして逆転した。最後はフォアハンドのストレートを決め、11-9で連取した。
「19-17、0-7は想定していないですけど、どんな場面でもいろいろな状況に対応できる練習をしてきたからこそ、勝ち切れたと思う」。その言葉通り、想定外の展開にも崩れなかった。
第3ゲームは3-3から4連続得点で抜け出し、11-4。第4ゲームも前半の劣勢を盛り返し、9-9からミドルにフォアハンドを突き刺してマッチポイントを握ると、最後は相手の返球がオーバーとなり11-9。難敵相手に1ゲームも落とさず、勝ち切った。
9日の準決勝では世界ランク3位の松島輝空と対戦する。「自分のことができれば、勝てない相手ではない」と力を込めた。妹の美和も準決勝進出を決め、兄妹同時優勝の可能性も残った。それでも兄は「そこは自分どうこうではない。お互い頑張った先にそれがある」。まずはそれぞれの準決勝に集中する。


