<スピードスケート:全道高校スケート>◇初日◇23日◇札幌・真駒内セキスイハイムスタジアムほか◇男女500メートルほか

 駒大苫小牧勢が活躍した。スピードスケート男子500メートルで、中村駿佑(2年)が2回合計1分16秒51で優勝し、同校史上初の同種目王者になった。男子1万メートルでは、富岡峻也(2年)が14分47秒74の自己ベストでV2。16日にスピードスケート部所属の3年生による不祥事が発覚したが、それぞれが力を出し切った。

 昨年の2位から、中村が心身ともに成長ぶりを見せた。2回ともただ1人38秒台をそろえ、2位の池田大輝(白樺学園3年)に1秒30差をつけた。圧勝にも「37秒台前半はほしかった」とどん欲だった。

 チームでは、今大会に向けレース後などのガッツポーズの自粛、遠征中のゲームの禁止などが言い渡されていた。父卓也コーチ(41)は「こういう時だし、学校初の栄誉は素直に評価している」。17日にコーチから立場が変わった伊藤真介監督(45)は「一生懸命最後まであきらめない姿をみせよう、という気持ちを前面に出してくれた」と部員全員の頑張りをたたえた。

 昨年全国でも3位に入賞した中村は、今季は全道、全国での短距離2冠、世界ジュニア(2月20~22日、ポーランド・ザコパネ)出場が目標だ。「全部2冠をとって、世界を目指したい」と威勢良く口にした。【奥村晶治】