昨年4月に総合格闘技を引退した柔道バルセロナ五輪男子78キロ級金メダルの吉田秀彦氏(41)が12日、正式に柔道界に復帰した。同日付で全柔連の指導者登録が完了し、都内で実業団男子3部の「パーク24」監督就任を発表。「世界で通用するヒーローを育てないと、周りのレベルも上がらない。五輪の金メダリストを育てたい」と、次代を担うスター育成を誓った。

 スター不在の男子柔道界に我慢ならなかった。4月末の全日本を観戦して「1回戦くらい勝てそうな気がした。(鈴木)桂治の30歳での優勝も励みになった。あと2年練習すればいける気がする」。プロから選手登録が可能になる2年後の現役復帰すらにじませた。「目立つことをしないと注目もされない。自分が復帰することで、柔道界を盛り上げたい」。5年以内の日本一を誓い、まずは28日からの全日本実業団体対抗(愛媛)で監督初陣に臨む。