今冬の全国高校ラグビーで初の日本一に立った大阪桐蔭が、新チーム初の公式戦を186-0の大勝で飾った。公立の進学校でもある住吉高に、ノーホイッスルトライの嵐。前後半とも14トライずつを浴びせかけ、計28トライを奪う猛攻だ。会場の得点板は159点までしか表示がなく、後半途中から担当部員が「どうしよう…」と慌てるほどの大量得点だった。

先発には1年生4人を起用。2年生ながら高校日本代表に選出され、新主将に就任した“怪物フランカー”こと奥井章仁やプロップ江良颯(2年)ら、優勝を経験した中心選手は温存となった。

トライ後のゴール以外は、キックは1本も使わずに、全員が走ってサポートをする徹底ぶり。しっかりつないで走るスタイルを披露し、ラインアウトは60分間で1回だけだった。

1月7日の桐蔭学園(神奈川)との決勝戦で先発し、この日はゲーム主将を務めたプロップ安達朋樹(2年)は「今日は基本プレーを意識しました。これからも、持ち味である接点の強みにはこだわっていきたいです」と話した。

同校野球部は史上初のセンバツ3連覇を目指しながら、25日の選考委員会で落選し出場を逃した。ラグビー部は昨春の選抜大会で準優勝。新チームは春冬ともに日本一を目指しており、安達は「野球部には同じクラスの選手もいる。悲しい思いをしていると思うので、僕たちは(冬の)花園での2連覇とともに(春も)優勝を目指したい」と目を輝かせた。

綾部正史監督は「花園で優勝を経験した部員が残っているので、その子らを軸に、さらにレベルを上げたい。底上げがなければ、2連覇はできないと思っています」と語った。

花園での2連覇へ。大阪桐蔭が新たな1歩を踏み出した。