決勝戦で、東日本大震災の被災地岩手県釜石市の小学4年小野鳳君(10)ら2人が選手とピッチに登場し「マスコットキッズ」としての大役を果たした。小野君は南アフリカ代表と、もう1人の東京都目黒区の小学1年網野瑛大君(7)はイングランド代表と手をつなぎ、堂々と決戦のピッチを踏みしめた。選手と芝の上に並び、この日のためにインターネットの動画を見て練習してきた国歌を、心を込めて歌った。

2人は10月13日に釜石鵜住居復興スタジアム(釜石市)で予定していたナミビア対カナダでマスコットキッズを務めるはずだったが、台風19号の影響で中止になった。大舞台での役目を終えた小野君は「緊張したけど、悔いを残さずにできた」と笑顔。網野君は「イングランドのファレル主将に英語で『勝ってください』と声を掛けたら頭をなでてくれた。うれしかった」と目を輝かせた。