<東京6大学野球:明大0-3早大>◇第6週2日目◇18日◇神宮

 クローザーで登板した早大・斎藤佑樹投手(2年=早実)が、明大を無失点に抑えて1勝1敗の五分に戻した。1-0の8回1死二塁から緊急登板し、2安打2三振で3-0の勝利に貢献した。大学入学後最速となる148キロをマークし、先発の須田幸太投手(4年=土浦湖北)に今季2勝目が付いた。勝ち点をかけ、19日に3連投のマウンドに上がる。

 しびれる場面に、斎藤がいつもの涼しい顔で登場した。敗れれば優勝が遠のく首位攻防戦で1点リードの8回1死二塁。前日に逆転サヨナラ負けしてチームに漂う重いムードを強く腕を振って振り払った。2死後、4番佐々木への初球に大学最速の148キロをマーク。3球目も148キロ。「どこで(148キロが)出たかは分からないけど、思い切り投げました。緊張感もあって、出たと思う」。

 直球に力を込め、ツーシームで目先を変えた。8回は13球中、9球がツーシーム。「ブルペンから良かった」と、失点が許されない場面で宝刀を多投した。

 逆転サヨナラ負けした前日は、グラウンドに戻り約2時間の練習が行われた。1点のリードを守って6回途中に降板した斎藤もランニング、キャッチボールで連投に備えた。サヨナラ2ランを浴びた兄貴分、松下建太投手(3年=明徳義塾)はこの日、今季初めてベンチを外れた。特別会話は交わさなかったが、母しづ子さん(48)に「同じピッチャーとして気持ちは分かる」と漏らした。

 その松下が午前8時からの早朝練習で、打撃投手を買って出た。制服姿でスタンドから見詰めていた。先発の須田はエースの重責を背負い、白髪が増えた。4季連続Vに向け、チームの思いがこもった最後を、斎藤が締めた。

 勝ち点をかける19日の3回戦は、優勝を占う重要な一戦。リーグ戦3連投なら大学初になる。「スタミナより気持ちだけ」と引き締める。前夜は家族とカツ丼を食べて験をかついだ。来月6日には20歳の誕生日を迎える。欲しい物には、体調管理に万全を期す斎藤らしく、ダイソン社のハイテク掃除機を挙げる。優勝して20歳の青写真を描き、今日も強く腕を振る。【前田祐輔】