<日米大学野球:日本0-3米国>◇第1戦◇12日◇坊ちゃんスタジアム

 亜大・東浜巨(なお)投手(1年=沖縄尚学)の日本代表初登板は、ホロ苦デビューとなった。2点ビハインドの9回から登板し、最速141キロで2安打1奪三振1失点。打撃陣は昨年ヤンキースの1巡目指名を拒否した最速101マイル(約163キロ)右腕、ゲリット・コール投手(1年)に7回2安打に封じられた。13日の第2戦(東京ドーム)は早大・斎藤佑樹投手(3年=早実)が先発する。

 「メジャーの卵」が放った打球は、あっという間に左翼フェンスを直撃した。9回1死二塁、東浜の129キロツーシームを6番ウィルキンズに運ばれた。「真ん中よりに甘く入った。ランナーがいてもいなくてもガンガン振ってくる。パワーは違うと思った」と悔やんだ。2点を追う場面での登板。味方に勢いをつけたかったが、逆に決定的な3点目を失った。

 初の国際試合で開幕戦のマウンドに上がった。初球は86キロのカーブを投げた。1失点直後、榎本保監督(54=近大)から「何点取られてもこの回は任せる。堂々と思い切って投げてこい」と背中を押された。直後の1死一、二塁のピンチは、スライダーで空振り三振に切った。次打者は一塁ゴロ。「(スライダーが通じる)確信は持てた。うまくボール球を振らせたい」と、次戦以降の課題にした。

 米国の先発コールは、最速156キロをマークした。150キロ超えを連発する同年齢の相手に、「速かった。圧倒された。自分に自信を持って投げている」と驚いた。残り4戦。すべてを吸収して前に進む。【前田祐輔】