慶応・正木智也外野手(2年)は、高校生では関東屈指の右のスラッガーとして、活躍が注目される。16年夏の神奈川県予選では7試合で3本塁打を放つなど、長打力が最大の魅力。16年秋の県大会では「4番・右翼」でチームを優勝に導き、関東大会ベスト8進出に大きく貢献した。高校通算35本塁打の主砲は「チャンスで回ってくるので、そこで勝負強さを発揮する打者になりたいです」と話した。

 同世代では、高校通算78本塁打の早実・清宮が大きな注目を浴びる。「結果を見てもすごいと思いますし、僕らの世代では目標とされるバッター」と認めながら、「自分は自分なので、そんなに意識はしていないです」と冷静に受け止めた。秋の関東大会後は週ごとに自らで課題を設定。外角のボールや変化球への対応などをテーマに、バットを振り込む。

 兄の影響で小2から野球を始め、投手、遊撃手、捕手などを経験し、中学時代に所属した世田谷西シニアでは外野と一塁を守った。高校球界はもちろん、プロ野球界でも右打ちの強打者は貴重な存在。「チームメートから信頼されるバッター」を掲げ、高校生活ラストイヤーでの悲願の甲子園出場とさらなる飛躍を目指す。