前日3日に深川入りした智弁和歌山とは一緒に練習した。及川は「打球がえぐい。向こうの方が体もひと回りもふた回りも大きい」と圧倒された。市戸は完投はしたが、最終回だけで5安打を許し3失点した。「相手のスイングが速くて甘いコースは打たれる。点差はあったが逆転されるような重圧があった」。ナインが強力打線を肌で感じたことは貴重な経験となった。

 佐々木監督と高嶋仁監督(70)は30年来の親交がある。甲子園歴代トップの63勝の名将は「昨年より数段良くなっている」と、クラークを評価。昨年初めて聖地に立った若いチームを「出ることで自信になり、いろいろなことを覚えて勝利につながる。ここ数年の間で1つレベルが上がると思う」と語った。

 試合後はバーベキューパーティーで交流を深めた。13日に開幕する春季大会空知地区では、14日の1回戦で岩見沢農と対戦する。「春に向けて自信になった。夏は甲子園で智弁と戦いたい」と市戸。赤い軍団と戦った経験を胸に公式戦に臨む。【西塚祐司】