清宮に負けじと、量産態勢に入った。早実(東京)の4番・野村大樹内野手(2年)が、都内のグラウンドで千葉黎明との練習試合(ダブルヘッダー)に臨み、2試合連続で本塁打を放った。1試合目は6点リードの5回1死一塁から、左翼へ高校通算31号2ランをマーク。2試合目は1点を追う2回無死、左翼に通算32号となる同点のソロ本塁打を放った。

 高校通算91本塁打の清宮とともに高校屈指の3、4番を形成する。清宮は1試合目に4安打、2試合目も1安打2四球で勝利に貢献したが、前日5日の開星(島根)戦から3戦ノーアーチ。主砲に代わって、野村が3戦連続で本塁打を放った。2ランを浴びた千葉黎明・林直樹投手(2年)は「(2人とも)打席に入る前から雰囲気が出ていて怖かった」と脅威を証言した。

 プロを知る指揮官からも絶賛された。かつて、横浜(現DeNA)でスカウト部長を務めた千葉黎明の荒井信久監督(63)に「堂々たる2本。弾道も素晴らしい。非凡なものを持っているし、体全体に力があふれている」と言わしめた。21日に初戦を迎える春季関東大会の相手が花咲徳栄(埼玉)に決定。4番を務めるのは同学年の野村佑希外野手で、「野村対決」にも注目が集まる。【久保賢吾】