池谷 いつも全力ではなく基本は8割の力。要所で思い切り投げました。最後に走者を出して慌てたのは課題。今日は70点です。

 冷静なエースの投球に栗林俊輔監督(44)も満足げな表情。「よく流れをもってきてくれました。今日は力を抜くことを考えながら、自分のリズムで投げていましたね」。

 チームは今春センバツ後、夏を見据えて背番号「1」の池谷を登板させず、2番手以降の投手育成を目的に県大会を戦った。竹内奎人投手(3年)や春翔一朗投手(2年)が実戦経験を積んで調子を上げていく中で、池谷はじっくり下半身から鍛え直し、フォームを確認。今月中旬から練習試合に登板し、徐々にペースを上げてきた。池谷は「センバツに比べると球の切れ、質が良くなってきました。夏に向けていい収穫になりました」と手応えを口にした。

 次戦は明日28日、至学館(愛知1位)と対戦する。「疲れもないので、次へ向けしっかり準備したいです」。エース池谷が一回り成長。静高が、夏へ向け最高のスタートを切った。【鈴木正章】