青森山田が150キロ右腕の八戸工大一・古屋敷匠真(3年)を攻略し、決勝進出を決めた。

 青森山田が4-2で八戸工大一を下した。これで秋春連続Vに王手をかけ、2年ぶり16度目の東北大会出場を決めた。プロ注目の150キロ右腕、八戸工大一・古屋敷匠真(3年)から8安打4得点で攻略。5回から救援の左腕三上世視滝(せしる=3年)が2安打8奪三振無失点と好投した。

 昨春県大会、センバツ帰りの青森山田は初戦で八戸工大一に3-4で敗れた。先発した三上はこの試合から腰痛が悪化。歩くだけでも痛かった。診断は座骨の疲労骨折で、1年間ベンチに入れなかった。

 因縁の八戸工大一戦。苦しんだ思いを球に込めた。最速135キロだが、数字以上に伸びのある直球と、鋭い変化球で打ち取った。1年秋には神宮でも登板した三上は「以前はただ練習していたが、今は野球ができることに感謝し練習している」。時を重ね、さらにストレートの威力はアップ。投球の幅が広がった。

 兜森崇朗監督(37)は「持ち味を出せるようになった」と成長に目を細めた。地区予選の浪岡戦で8回(コールド)2安打完封。今大会初戦の三沢商戦で7回(コールド)を5安打1失点と安定。青森山田の投の柱に復活だ。【北村宏平】