磐城の「背番号3」小山泰生投手(3年)がいわき光洋から9三振を奪って2失点完投し、8強に導いた。自己最速を1キロ更新する139キロ直球で初回から3者連続三振。1-0の6回は2四球などで一時逆転を許したが、最後も三振締めでガッツポーズ。「支部大会で負けた相手だったので、勝ててうれしい。仲間が逆転して助けてくれました」と目を潤ませた。

 4月上旬の練習試合で右膝に打球が当たり負傷。いわき光洋との前回対戦時は、投げ込みができずに惜敗した。今大会前には走り込みでスタミナ強化を図っただけでなく、「変化球の制球が悪い時に打たせてとれる球は欲しかった」と短期間でカットボールを習得。「カットでストライクも取れて、ストレートも思い切り投げられた」。伸びしろも感じさせる左腕の好投だった。【鎌田直秀】