甲子園常連の東北(仙台市)野球部内で起きた暴力問題で、宮城県警泉署は29日、部員3人に暴行を加えたとして、傷害や暴行容疑で2年生部員8人を書類送検した。

 9月13日の練習試合後の昼休みに、池で釣りをした同学年の男子部員をグラウンドで殴るなどし、さらに別の部員が部室で同じ部員1人を暴行。グラウンドでは多数の部員が被害を受けた部員を取り囲んだ。さらに同日の昼食時、前件とは別の2年生部員1人が他の部員2人に弁当をつまみ食いされたことに腹を立て、当該部員2人の顔を殴るなどしたことが、学校側の調査で明らかになっていた。

 24日に宮城高野連に調査報告書を提出した同校の五十嵐一彌校長(62)はこの日、取材に応じ、既に釣りの件の加害者5人と、弁当の件の2人の合わせて7人を停学処分にし、弁当の件であおり役となった1人を厳重注意処分としていたことを明かした。しかし書類送検された8人と整合性については「把握していない。検察側の判断を真摯(しんし)に受け止めたいが、学校としての調査と処分は終わったので、新たな処分は考えていない」とした。

 同部は9月15日から活動自粛中だが、高野連による審議委員会の行われる11月12日以降にも活動再開を検討している。