<春季高校野球地区大会:静岡学園5-2静清工>◇11日◇中部決勝、同3位決定戦、東部・西部準決勝◇島田球場ほか

 昨秋の中部覇者、静岡学園が、春では6年ぶりの中部優勝を飾った。今春センバツで東海地区の補欠1番手だった静清工に5-2。背番号10で今大会初登板の鈴木健太投手(3年)が、右ひじ痛をかかえながらも7安打に抑え、打線も12安打で応えた。準決勝が行われた東部では三島と飛龍が、西部では浜名と常葉学園菊川がそれぞれ勝ち、12日に決勝を行う。

 “新10番”が躍動した。この試合前までの背番号は1。「格下げ」されて臨んだ今大会初マウンドで、静岡学園・鈴木は低めに集めて静清工打線に的をしぼらせなかった。初回こそ3安打を許したものの、2回以降は散発4安打に封じて2失点完投。「チームのいい流れを止めないようにと思っていた。みんなが守ってくれました」。仲間に頭をさすられ、祝福を受けた。

 春先に右ひじを痛めて、今大会前半を離脱。電気治療などを施し、投球練習を始めたのは7日からだった。「今も変化球を投げると痛みがあるし、直球も思いきり投げると痛い」。その状態を逆手にとった。赤塚宣貴監督(30)から「打ってくるのを利用しろ」と言われ、制球重視に変換。久々の登板を「楽しかった」と振り返る余裕を見せた。

 打線も、今大会から1番に入った小杉快遊撃手(3年)が3安打1打点、6回2死満塁に代打で起用された「ムードメーカー」の土屋暢宏(同)が2点適時打を放つなど12安打の猛攻。中部秋春連覇を果たした。秋は県8強止まりなだけに、鈴木は「みんなに迷惑をかけた分、県大会ではしっかりケガを治して、全力で取り返したい」と誓った。【今村健人】