<高校野球・春季秋田県大会:大館工7-0横手>◇26日◇3位決定戦◇こまちスタジアム

 3位決定戦で大館工が7-0(7回コールド)で横手を下し、春秋通じて初の東北大会出場を決めた。左腕伊藤優志(3年)が7回を投げ切り3安打ゼロ封。打線は11安打で援護した。

 勝利の瞬間、応援席から大歓声が起こった。伊藤は鋭いスライダーを武器に、7回を投げ切りゼロ封。「今までで一番よかった。自信がついた」と声を弾ませた。小貫碩人主将(3年=遊撃手)が地区予選で左ヒザ靱帯(じんたい)断裂。戦線を離脱した。「主将を東北大会に連れて行くと、みんなで誓った。今日は負けられなかった」という。

 大館市を離れ、秋田市での連戦。「選手の疲れをどう取るか、が鍵だった」と岩谷裕士監督(34)。筋肉内の乳酸を取るため、前日(25日)準決勝で敗れた後に千秋公園を約40分ウオーキング。宿では熱い風呂と水風呂の入浴を交互に行い、血流をよくした。ナインの動きは軽快になった。

 岩谷監督は経法大付(現明桜)の二塁手で93年春夏甲子園に出場した。「欠点を修正するより長所を伸ばせ」がモットー。「うちの目標は日本一。もちろん東北大会は優勝を目指す」とアグレッシブだ。【北村宏平】