センバツ初出場決定から一夜明けた静清(静岡)のスタート地点は、サッカーグラウンドだった。中学生チームの試合が行われたため、29日の練習は野球場が使用できなかった。サッカーゴールに向かってダッシュや打撃練習を繰り返した。ひときわ大きい声を出していた石走直紀内野手(2年)は「東海大会まで出ていたからといって、甲子園で出られるか分からない」。18人のベンチ入りをかけた、サバイバルレースに熱がこもった。

 来月3日からの沖縄強化合宿メンバー候補25人が本校で練習を行った。さらに、候補に入らなかった選手は掛川球場で紅白戦を行い、虎視眈々(たんたん)と「沖縄行き」を狙っている。具志飛馬コーチ(23)は「メンバーの入れ替えは合宿直前までやると思う。その方が競争が生まれていいですからね」と、さらなるヒートアップを期待している。

 今日30日には主力組が初めて紅白戦を行う。昨秋は2試合の出場にとどまった浅賀大生内野手(2年)は「ワクワクしています。チャンスですから。自分にできることをアピールしていきたい」と巻き返しを誓っていた。【栗田成芳】