高校通算76本塁打の慶応(神奈川)の谷田成吾外野手(3年)が、春の神奈川県大会を制した慶応を引っ張る。183センチ、83キロの左打ち。中堅122メートルのサンマリンスタジアム宮崎のバックスクリーンに本塁打を放ったことがある長距離砲だ。ベンチプレスで115キロ、スクワットで150キロのバーベルをあげる驚異のパワーの持ち主。広角に長打を打てる柔らかさも併せ持つ。

 1年夏から4番に座り、「俺が打たなければという気持ちが強かった」。3番になった昨秋から心境の変化があった。4番沓掛祥和内野手(2年)ら好打者がそろうだけに「チーム打撃を意識するようになった」という。西武中島のように状況に応じた打撃が理想としている。上田誠監督(53)は「後のバッターを信頼して、四球でも喜んで歩くようになった」と、その成長を実感している。主将も務める谷田は「目標は日本一しかない」と力を込めた。