<高校野球南北海道大会:駒大苫小牧6-2伊達緑丘>◇23日◇室蘭地区2回戦◇苫小牧緑ケ丘

 春の全道大会で優勝した駒大苫小牧が伊達緑丘を下し、6年ぶりの甲子園出場に向け発進した。先発した背番号1の石井塁投手(3年)が7回4安打1失点の好投。春の室蘭地区予選以来のエースナンバーに返り咲いた右腕が、9三振を奪う力投で初戦突破に導いた。

 夏の大事な初戦の先発マウンドに立った石井は、1球1球「うぉりゃっ」と叫ぶ気迫のピッチングで、チームを勝利に導いた。7回を被安打4の9奪三振。「低めに投げることを意識した。気持ちが浮ついた部分があって、いつもより内角が少なめだった」。初戦突破にも、反省を忘れなかった。

 楽天田中もかつて背負っていた背番号1。投手陣19人で、今夏、勝ち取ったのが石井だった。春の全道優勝後、佐々木孝介監督(26)はベンチ入りメンバーについて「白紙に戻す」と宣言。全道で11番だった石井がエース番号を手にした。「投手の練習は走ること」と話す右腕の努力に、佐々木監督は「塁は何でも一生懸命。それがいいなーと思って」と、エースナンバーを託した経緯を話した。

 春の全道大会では吉尾洸介投手(3年)に譲る形となったが、地区予選以来の背番号1に復帰。それでも石井は「自分自身ではあまり意識していない。1も11も変わらない。同じ背番号」と淡々と話す。春の全道で好投した2年生の立花翔が背番号10になり、15となった吉尾も「頑張ります」。チーム内のライバルの存在が刺激になっている。

 もちろん、チームで目指しているのは6年ぶりの甲子園出場、そして全国制覇。04年初優勝時の主将で、監督として4度目の夏を迎えた佐々木監督は「配球がちょっと…。インコースをつけていなかった」と石井に注文を付けた。期待して託した背番号だけに、成長を願い、厳しく指摘した。石井は「先輩方の思い、前まで(1を)つけていた選手の思いを背負って投げている。こいつなら任せられると思ってもらえるような投手になりたい」と、先を見据えていた。【保坂果那】