<秋季高校野球山形大会:山本学園3-2酒田南>◇26日◇準決勝◇鶴岡市小真木原野球場

 山本学園は酒田南に逆転勝ちし、10年ぶり2度目の東北大会出場を決めた。5番・宮城大有捕手(2年)が逆転打を含む4打席連続安打で3打点と全得点を挙げ、勝利に貢献した。

 創部26年目の山本学園が、大会4連覇を狙っていた酒田南を打ち砕いた。志藤達哉監督(51)は「勝てるとは思っていなかったが、バタつかなければ戦えると思っていた。酒田南に初めて勝ちました」と振り返った。

 主戦バッテリーを含め、夏からのレギュラー6人(投手2人)が残る。3回裏に2点を先制されたが、動じなかった。宮城捕手は6回表、無死一、三塁で左前適時打。7回は2死一、三塁から右翼線に走者一掃の逆転二塁打を放った。女房役としても2投手をリード。「(4打席連続安打は)初めてです。前評判では酒田南の方が上だといわれていたので、覆してやろうと思っていました」としてやったり。志藤監督も「キャッチャーがタイムリーも打って落ち着いていた」と評価した。

 背番号1の先発、粟津凱士(かいと=2年)に代わって3回途中から登板した背番号10の木村武人(2年)も6回2/3を5安打無失点救援。今夏エースの木村は「変化球の出し入れと(得意の)スライダーを低めに決められました」と夏以後のスランプから脱した。

 今日27日の決勝では、甲子園帰りの日大山形と戦う。宮城にとって、全国出場した山形シニア時代の同期4人と対戦する。甲子園出場を先に越された宮城は「悔しい。優勝して東北大会でも上を目指したい」と県初制覇と来春のセンバツ出場に闘志を燃やした。【佐々木雄高】

 ◆私立山本学園高等学校

 1921年(大10)竹田裁縫女学校として発足。竹田技芸専門学校、竹田女子高等学校を経て、87年(昭62)男女共学校として現校名になる。野球部は88年創部。現生徒数は714人(女子366人)。学校所在地は山形市城西町3の13の7。浅野良一校長。