<高校野球福岡大会>◇8日◇2回戦

 コントレラスJr.が、夏の高校野球を初体験した。フィリーズのホセ・コントレラス投手(38)の息子で今春から柳川に入学したケビン・スミス捕手(1年)は、メンバーに入れなかったためスタンドで観戦。しかし、他のメンバーとの応援には加わらず、腕組みの仁王立ちという異様ないでたちで戦況を見守った。

 「練習はハードだけど楽しい」とたどたどしいながら日本語で話すケビンだが、実情は違うようだ。森監督は「正直、甘えん坊だね。1年生がやる雑用をやらないし、個人レッスンのつもりでいる」。ただ野球をやる米国とは違う、人生学習も兼ねた「高校野球」になじめていないようだ。

 現在は右でんぶ付近を痛めて、練習を拒否。打撃練習も「マウスピースがないと打てない」と言うなど、森監督は「結構、わがままだ」。しかし、本来は明るい性格で、周囲がかまえば練習の雰囲気も変える力があるという。「周囲にも秘密兵器を持っていると言われるし、うまくノセていきます。私が日本での親代わりですから」と森監督。当たれば飛ぶ規格外のパワーを生かすためにも、来年の大戦力として教育する。