アストロズが絶好調だ。19日のアスレチックス戦を6対4で勝利し、開幕から40ゲームで26勝14敗となりチーム史上最高の出だしを見せている。翌20日も6対1でアスレチックスを下し、勝率はア・リーグ最高の6割5分9厘、西地区では2位エンゼルスに6ゲームの差をつけ早くも独走状態を築きつつあるのだ。

 そんなアストロズ好調の要因となっているのが、本塁打攻勢である。20日終了時点でチーム本塁打数は61、これはMLBトップであり、2位ドジャースよりも7本も多い。しかも2本以上本塁打が出たゲームでは17勝0敗と一度も負けていないのだ。MLB公式サイトによれば、アストロズが複数本塁打を記録したゲームにおける連勝した記録は1994年の22ゲームで、それ以来ということである。

 19日の勝利が複数本塁打で打ち勝つ典型だった。2回にクリス・カーター1塁手の2点本塁打で先制。一度追いつかれたが、8回にコルビー・ラスマス外野手が2点本塁打を放って勝ち越し、さらにジェイソン・カストロ捕手のソロ本塁打で勝負を決定づけた。

 こうした本塁打の多さについてゲーム後A・J・ヒンチ監督は「本塁打はいいね。とても頼りになっている。得点する唯一の方法ではないが、得点において危ない方法だ」と語るなど、現在のチームの勢いに満足している様子だったということである。

 チームの好調はチーム全体の雰囲気も良くしているようだ。CBSスポーツの電子版などは、20日の勝利後、アストロズの本拠地ミニッツメイド・パークのロッカールームにはストロボライトやスモーク発生装置などが持ち込まれ、大音量で音楽が流される勝利パーティーが開かれている様子を伝えている。今シーズン、本拠での勝利後は毎回こうしたパーティーが行われているようだ。

 ジョージ・スプリンガー外野手がこのパーティーを“クラブ・アストロズ”と呼ぶなど、皆、好調さを満喫しているようである。

 本塁打を基礎に全てがうまく回っているように見えるアストロズ。早くも地区優勝は確実、という声まで出ている。