ダイヤモンドバックス平野佳寿投手(34)が、24日(日本時間25日)のドジャース戦で今季74試合目となる登板に達し、日本人メジャー投手のシーズン最多試合数を更新した。2004年の大塚晶則(パドレス)、13年の上原浩治(レッドソックス=現巨人)の73試合を上回った。

9回表に救援し、2/3回を投げて2安打2四球2奪三振2暴投で3失点。内容こそ不本意だったものの、最多記録の事実には、少しだけ胸を張った。「毎試合集中して入れたのがよかった。日本のプロでやってなかったら右往左往していた。やることはほとんど一緒。日本での経験が生きたのかなと思います。毎日、必死に投げた結果です」。

開幕後は、中継ぎからスタートした。5月初旬からは、26試合連続無失点の球団記録を更新。それでも、緊張感を緩める時間はなかった。「毎試合、余裕があったわけでもない。いつ点を取られるか分からない。そういうレベルの高いところというのも分かってました」。キャンプイン当時から家族の現地生活に気を配る一方、自らの調整法を変えることなく、異国の野球、文化に順応した。

試合前には、地元メディア選出の「最優秀新人」として表彰された。「自信にしていいことですが、来年もうまくいくとは絶対に思ってないです」。メジャー1年目で最多登板を更新した平野の言葉は、やはり新人離れしていた。(フェニックス=四竈衛)