エンゼルス大谷翔平投手(24)の打者での起用法について、新たな可能性が指摘された。20日(日本時間21日)、ブルージェイズ戦前に、エンゼルスの地元ラジオ局リポーターからオースマス監督に質問が飛んだ。

「ナショナル・リーグの球場で大谷をスターティング・ラインアップに入れて、例えば外野手で入れて、1回に打たせた直後に他の選手が守備につくのはどうか」

DH制のないナ・リーグの本拠地で行われる試合では、大谷はこれまでベンチ待機で、基本はチャンスの場面での代打としてスタンバイしていた。同リポーターの発想は、エンゼルスの攻撃となる1回表に大谷を打席に立たせて、攻守交代で守備となる1回の裏から他の選手と交代させるというプランだ。オースマス監督は「考えたことはないけど、面白い」と話した。

1番から3番の打順に入れば、1回表で確実に大谷に打順が回るという考え。新たな発想に論議は数分間、続いた。同リポーターからは「少なくとも1打席は確保できる」とアドバンテージを提案されると、同監督は「塁上にランナーがいる状況を選択できない」というリスクも指摘した。

仮に1回表だけ3番で起用した場合、2死走者なしという状況で打席が回ってくる可能性がある。一方で、試合中盤や後半の代打であれば、得点圏の状況で大谷を起用できる。ただ、立ち上がりの悪い投手を相手に一気に先制攻撃を仕掛けるという意味では、初回の1イニングだけ起用という手が得策となる可能性もある。

別のエンゼルス番記者は「攻撃面でのオープナーだね」と言い、関心を寄せた。昨年から、リリーフ投手を先発のマウンドで起用し、短いイニングで交代させる「オープナー」が浸透。その野手バージョンというわけだ。同監督は「面白いが、実際にそういうことをやっていくかどうかは分からない」と、現時点では未定とした。