メジャーでも「ダブルヒデキ」を結成?

 アスレチックスが29日、松井秀喜外野手(36=前エンゼルス)に続く日本人補強として、レッドソックスをFAになった岡島秀樹投手(35)の獲得に動いていることが分かった。米ネット局のFOX電子版が報じたもので、ア軍の補強戦略は中継ぎ投手にシフト。左腕では岡島を「ターゲット」に、獲得交渉を進めている。

 巨人時代の盟友2人がメジャーの新天地で合流するかもしれない。2日に年俸調停を申請されず、4年在籍したレッドソックスからFAになった岡島獲得を巡る動きが本格化してきた。FOXの名物記者ローゼンタール氏はこの日、「FAの救援投手をターゲットに動いており、候補は左の岡島と右のチャド・クオルズ(32=レイズFA)」とア軍の本気度を伝えた。

 獲得に追い風となりそうなのは、一足先に加入した松井の存在。巨人でプレーし、在籍が重なった9年間で3度の日本一を味わった。ともに世界一も経験するなど渡米後は昨季までア・リーグ東地区のライバルとして争っていたが、気心知れた関係は続いている。

 一方でア軍移籍への障害もある。最大の問題は条件面で、低予算のア軍は救援投手に大金を投じることは少ない。今季の年俸100万ドル超えは220万ドルのウェルツただ1人で、今季年俸275万ドルの岡島を満足させる条件提示に至るかは流動的。また9日に由佳夫人が次男(第3子)を米国で出産したばかりで、岡島が環境の変化に不安を抱けば、年俸ダウンで再契約を検討するレ軍残留に落ち着く可能性は消えてない。

 また代理人ローゼン氏は「岡島はすべてのオファーを聞く。日本の球団も当然、選択肢に入っている」と話すように、日本復帰も視野に入れている。左腕フェリシアーノがFA移籍したメッツも興味を示すなど、水面下の動きは争奪戦の様相。需要の高い左腕だけに、年明けから交渉は一気に進展しそうだ。