レッドソックスの上原浩治投手(37)が24日、都内のグラウンドで今年初めてブルペン入りした。昨年に引退を表明した松井秀喜氏の現役復帰を願っている上原は、巨人、ヤンキース、アスレチックスで同氏が付けていた背番号55と同じ、55球を投げ「来年は開幕戦でヤンキースとやる。引退を撤回して、対戦してほしい」と呼び掛けた。

 50球を投げ終えたところで「あと5球!」とリクエスト。キレのいい直球を投げ込み、投球練習後は、いたずらっぽい笑みを浮かべ「なんで球数が55球だったか分かる?

 松井さんの現役復帰を願って、投げたんですよ」と説明した。

 松井氏は現在、ニューヨークに滞在。メジャーでは実績のある選手と1日だけ契約を結び、始球式などでファンに“顔見せ”することがあり、ヤンキースでも計画されている。「ワンデー契約だと、始球式だけになるんじゃないかな。絶対にレッドソックス戦にしてほしいし、そんなんじゃなくて、もう1度対戦したい。かかってこい!」と冗談ぽく話したが、投球練習では専属契約を結んでいる内窪トレーナーを左打席に立たせ“松井対策”までしていた。届かぬ願いではあるが、上原らしい敬意の表し方で巨人での大先輩でもある松井氏にエールを送っていた。【小島信行】