米大リーグ、カブスは16日(日本時間17日)、高橋尚成投手(38)に戦力外を通告し、大リーグ契約の40人枠から外したと発表した。高橋は今季、メッツ時代の10年に続き、マイナー契約から2度目の開幕メジャー入りを果たしたが、3試合登板で防御率6・00と結果を出せなかった。試合終盤に投げる投手を補強した影響もあり、わずか2週間あまりでの通告。自身は現役続行の意向を明かした。

 非情な通告だった。高橋は開幕からたった3試合しか投げていない。わずか2週間あまりでの戦力外だった。それでも「正直残念だが、仕方がない。今後も野球人生は続くから前を向いていきたい」と現役続行の意向を明かした。

 結果を残せていなかった。3日の今季初登板(対パイレーツ)では無失点救援したが、7日のブレーブス戦でソロ本塁打を浴び、11日ジャイアンツ戦では、5回途中から1点リードで登板したが逆転を許した。スウェイム監督からは「左打者との相性が悪く、ロングリリーフでしか使いようがなくなってしまった」と辛口の評価を下されていた。

 チームのブルペン整備の影響もあった。マーマルに代わって守護神となった藤川が13日に故障者リスト入り。翌14日には通算144セーブのグレッグをマイナー契約で、元ソフトバンクのローをウエーバー経由でそれぞれ獲得した。ホイヤーGMは「試合の中盤と終盤を任せられる人材がほしかった」と、2人分の登録枠を空ける必要があった。

 高橋は今後、他球団へのトレード、自由契約、マイナー契約でカ軍と再契約という選択肢がある。米国で4年目の左腕は、マイナーでプレーしながらメジャー昇格を目指すことも視野に入れている。「どういう形になるか分からないが、野球は続けていきたい」と、再びはい上がる覚悟だ。