破格の超大型契約が決まった。マーリンズは19日、ナ・リーグ本塁打王のジアンカルロ・スタントン外野手(25)と13年総額3億2500万ドル(約373億7500万円)で契約を延長したと発表。米スポーツ選手のチーム契約では、史上最高総額となった。

 スタントンはこの日、本拠地マイアミのマーリンズパークで記者会見に臨んだ。「大きな責任を感じる。これは宝くじが当たった大金とは違うから」と、球団の期待に応える覚悟を示した。大リーグで過去最高額だったM・カブレラ(タイガース)の10年2億9200万ドルを大幅に上回ったが「金額ではなく、チームへの気持ちで決断した」とマ軍愛を語った。

 右打ちで屈指の長打力を誇る。今季は37本塁打を放ち、打率2割8分8厘、105打点をマーク。最優秀選手賞(MVP)の投票では、受賞したカーショー(ドジャース)に次いで2位に入った。来季の年俸は650万ドルにとどまるが、20年までの6年間で総額1億700万ドルに達する。

 スタントンはトレード拒否権を持ち、20年シーズン終了後に契約を破棄する権利を保障される。契約を継続した場合、年俸は上昇。23~25年に最高額の3200万ドルになる。26年は2900万ドル、27年は2500万ドルと下がり、28年は2500万ドルで球団が契約選択権を持つ。「07年にドラフト指名されてから、やるべきことをやって進歩してきた。これからもフィールドで記録を残したい」と決意を新たにした。

 ◆ジアンカルロ・スタントン

 1989年11月8日生まれ。米カリフォルニア州出身。07年ドラフト2巡目でマーリンズ入団。メジャーデビューした10年に22本塁打。今季37発でナ・リーグ本塁打王、シルバースラッガー賞にも輝いた。球宴2回選出。メジャー通算5年で634試合に出場し打率2割7分1厘、154本塁打、399打点。右投げ右打ち。198センチ、109キロ。