2軍調整を続けている中日和田一浩外野手(42)の開幕戦出場が難しくなった。16日、ナゴヤ球場で自主トレを行った和田が、20日に2軍が今季初戦を迎えるウエスタン・リーグでしばらく出場を重ねることを明かした。当初は今日17日からのナゴヤドーム6連戦で1軍昇格の予定だった。昨年8月、右手に死球を受けてシーズン終了。体調が想定よりも上がり切らないため、無理に開幕に合わせるよりも、万全の状態で復帰する道を選んだ。

 ナゴヤ球場で2軍とともにフリー打撃や外野の守備練習を元気にこなした和田は「まだ(1軍には)合流しません。もう少し打席に立ったりしながら、やっていきたい」。当初は今日17日のオリックス戦から1軍合流するプランを立てていたが、別の道を決断した。

 1軍練習が休みだったため、谷繁兼任監督もナゴヤ球場を訪れ、2軍のプロアマ交流戦を視察。欠場した和田は、その合間に監督と今後の方針について話し合ったとみられる。

 20日から26日まで1週間続くウエスタン・リーグの鳴尾浜、由宇遠征に同行する予定。最後まで同行した場合、27日の1軍開幕戦(対阪神=京セラドーム大阪)出場は難しくなる。

 通算2000安打まで残り15本と迫っていた昨年8月に右手に死球を受け、シーズン終了。右手以外の体調面も考慮しながらスローペースで体を仕上げてきた。今春キャンプは第3クールから全体練習に合流。12日の教育リーグ広島戦で実戦初出場、翌日は2安打と健在を示したが、両日とも守備には就いていなかった。

 もちろん、代打要員なら頼もしすぎる戦力だが、あくまで「完全体」で合流するための判断だ。開幕不在はチームにとってもちろん痛手。一方で、外野は新外国人リカルド・ナニータ(33=ブルージェイズ3A)やドラフト6位の井領雅貴外野手(25=JX-ENEOS)らにメドが立っている。年間通した戦いを見据える首脳陣も、無理に開幕に合わせる必要がないと判断したようだ。