開幕ローテーションも再編する。不振続きの阪神能見篤史投手(35)が「復活調整」に臨むことが10日、分かった。当初は14日の中日戦(ナゴヤドーム)に先発予定だったが、登板を回避する方向。この日の広島戦が雨天中止になったことでメッセンジャーが今日11日にスライド先発し、岩田が14日先発に回る見込み。

 今季初めてローテーションを変更する。本調子にならない能見を復調させるのが最大の狙いだろう。今季は2戦に先発。15年初登板だった3月31日ヤクルト戦は5回4失点で黒星がついた。直球、変化球ともに本来のキレを欠いて山田、雄平ら強打者に痛打を食らった。4月7日DeNA戦は野手の失策に足を引っ張られて5回5失点。自責は1だが、序盤から連打されていた。

 球威、制球ともに本来の質ではない。速球は130キロ台が目立ち、力で打者を押し込めていない。さらに全体的に球が上ずり、痛打を繰り返した。7日の登板後、中西投手コーチも「前回同様、球が高かった。低いところに真っすぐが決まっていない。そうしないと変化球が生きない。真っすぐのキレだな」と問題点を指摘していた。チェックポイントを改善するためにも登板間隔を空けて再調整する。順調なら、17日からの巨人3連戦(甲子園)での先発が有力だ。

 左腕は甲子園の室内練習場で全体練習に参加。投手陣本隊とは離れて、スタッフ相手に1人でキャッチボールを行った。ダッシュも行うなど、肉体面は順調だ。いきなり2連敗スタートになった。修正点を素早く克服し、負の流れを断ち切るつもりだ。