阪神ランディ・メッセンジャー投手(33)が6回7失点と炎上した前日22日DeNA戦(横浜スタジアム)の直後、無気力にも映った打席での立ち居振る舞いについて、横浜市内の選手宿舎で球団側から事実確認を受けた。3回無死の第1打席では1度もスイングする気配を見せず、ぼうぜんと見逃し三振。4回1死一塁でも犠打指令に応えられず、バスターからの空振り、見逃し、見逃しで不可解な3球三振に倒れていた。

 高野球団本部長は一夜明け、兵庫・西宮市内の球団事務所で経緯を説明。「昨日、平田ヘッドコーチと(本人が)話をしました。(2打席目は)サイン無視とかではなく勘違い。作戦のことなので、チームとしてそういうことを精いっぱいやっていきましょうと話しました」と明かした。

 ある球団関係者が説明した右腕の言い分はこうだ。「(1打席目は)モスコーソは自分にスライダーを投げてくるから、それを待っていた、と。でも、そういう風(無気力)に見られるよ、ということ」。1打席目は揺さぶりをかけようと、あえて打つ気がない体を装ったということか。2打席目は犠打のサインを見落とし、自らの判断でバントの構えやバスターを選択したとみられる。

 両打席とも無気力やサイン無視といった造反行動でなかったのは救いだが、疑いをかけられる姿勢であったことは否めない。この日、球団事務所にはメッセンジャーの姿勢などについて、ファンから厳しい声が相次いだ。ナインの士気を下げかねない振る舞い、単純ミスには猛省が必要だ。

 メッセンジャーはこの日、甲子園指名練習に予定通り参加。練習後は球団関係者にガードされる形で、無言のままクラブハウスに消えた。次回は中5日で28日ヤクルト戦(甲子園)に向かう。快投とフル回転で、みそぎを示すしかない。