ヤクルトが広島黒田博樹投手(40)を5点KOだ。3月8日のオープン戦では、打者13人を39球でパーフェクト。開幕カードの同29日は7回5安打無失点に抑え込まれた。オープン戦を含めれば“2戦連続”で無得点に封じ込まれた相手を倒した。前日4月30日に、発熱で阪神6回戦を欠場した畠山和洋内野手(32)は三ゴロで先制の打点をマーク。上田剛史外野手(26)の3点適時打、雄平外野手(30)の3号ソロも出て、チームの連敗を4で止めた。
ようやく牙城を打ち破った。まずは畠山が、ジャブを打ち込んだ。1回1死一、三塁。三塁へ高いバウンドのゴロを放ち、安打ではないものの、先制点をもぎとった。
前日はへんとう炎の影響で発熱し、ホテルで静養。熱は39度8分まで上がったが、「まだ熱はありますけど休んでなんかいられない」と神宮球場に姿を見せた。今季初めての4番だった。ただ、「いつも通りに、ランナーがいればかえすだけ。ぼーっとすることはあったけど」。黒田に負けず劣らずの「おとこ気」でやり返した。
ジャブの次は、強烈なフックだ。2回、単打と死球などで2死満塁。上田は、高めに入ったシュートを仕留めた。「高めだけに絞って自分のスイングだけを心掛けて行きました。(黒田は)素晴らしい投手なので、気持ちで負けないよう行きました」。走者一掃となる中堅フェンス直撃の適時三塁打をマーク。真中監督も「低めの変化球を我慢して、浮いてきたところを粘れた」と評価した。
とどめは、アッパー。雄平が決定的な大ダメージを与えた。右翼席中段へ、12試合ぶりの3号ソロ。3回1死走者なし、落ちきらなかったスプリットをうまく拾い上げた。「チャンスメークしたいと出塁することを考えていましたが、粘れた結果です」。前日までの打撃不振から、真中監督が「楽になってくれれば」と、4番を畠山に代えた策もドンピシャに決まった。
2度、苦汁をなめさせられた相手を攻略した。杉村チーフ打撃コーチは「コーナーへの揺さぶりは多いけど、ストライクゾーンには来る。低めの渋い球は捨てて、甘い球だけを打っていこう」と敗戦の経験から狙いを絞った。今季最多となる2万9819人の観衆が見守った9連戦の4戦目。基礎を見直したパンチの殴打が、功を奏した。連敗は4でストップ。天敵黒田から、初めてダウンを奪い取った。【栗田尚樹】



