元気があれば、連敗も止まる! 10連敗中のDeNA中畑清監督(61)が18日、リーグ再開を前に全体ミーティングを開き「元気がなければ勝ちゲームは作れない」とゲキを飛ばした。チームは交流戦は3勝14敗1引き分けで史上ワーストの勝率1割7分6厘で最下位に沈んだ。「元気があれば何でもできる」はアントニオ猪木の名言だが、中畑監督も「絶好調男」として名をはせている。元気を出して、17年ぶりの優勝へ再スタートを切る。

 全体練習前のロッカールームで中畑監督が選手、スタッフ、全メンバーを集めて熱っぽく訴えかけた。「1カ月ぐらい今までいたことのない場所(首位)にいた。交流戦でたたきのめされてしまったけど、もともと我々はチャレンジャー。とにかく元気だけは出していこう。元気がなければ勝ちもない」。大苦戦を強いられた交流戦を教訓にしつつも、この先に待ち受ける戦いに向け、全員で力強く歩んでいこうと共通見解を確認した。

 就任4年目でワーストとなる10連敗は、さすがの中畑監督にもこたえた。「俺だって落ち込むことがあるんだよ」と打ち明けたが、現役時代はどんな時でも「絶好調」と宣言して苦境を乗り越えてきた。本家本元の「絶好調男」だけにプラス思考も人並みではない。14日に交流戦を終えて帰京する際、新千歳空港で女性ファンから「やっとオープン戦が終わりましたね。ここからが本番ですからね」と励まされた。「俺にとってはダイヤモンドのような言葉だったよ」。ファンの一声でキヨシ節が戻った。

 指揮官の呼びかけは、ナインにも届いた。キャプテン筒香は「勝っていた時のようにノリノリで行きます」。梶谷も「この時期にこの順位にいる。例年と違ってチャンスは十分にある」と鼻息を荒くした。10連敗をしても借金は1だけ。首位巨人とのゲーム差もわずかに1・5。「DeNA旋風」はまだ終わらせない。【為田聡史】

 ◆DeNAの10連敗 3日ソフトバンク戦から1分けを挟んで10連敗中。交流戦の2桁連敗は12年ヤクルト(10連敗)以来5度目で、交流戦の勝率1割7分6厘(3勝14敗1分け)は最低記録となった。2桁貯金から借金に転落した球団と、2桁連敗した球団の優勝は過去にない。