阪神育成の佐村トラヴィス幹久投手(21)のタテジマ初先発は、ホロ苦になった。

 初回は自身のけん制刺殺もあって0点に抑えたが、2回は適時打、3回は押し出しで失点。最速143キロを計測したが、3イニングで3安打5四死球2失点と制球面に課題を残した。それでも本人の第一声は「いい経験、いい勉強をさせていただきました」とチームへの感謝だった。

 DeNAでの3年間は「ケガや成長痛でほとんど投げられず」、昨オフ解雇。阪神に拾われた経緯があり、登板できたこと自体が前進ととらえていた。191センチの長身右腕は「捕手の構えたところに投げたら見逃しも取れた。腕も振れています」と2奪三振に手応えもつかんだ。

 7月からは田面との交代でBCリーグ福井に派遣される。「いろんな意味でいいチャンスをいただいた。しっかり準備してベストの力を発揮したいです」と意気込んだ。